6月中旬 今まで水を張っていた田んぼを軽くヒビが入るくらいまで乾かします。

一定期間田んぼを乾かすことによって、〇無駄な穂数を増やすことを抑制し適正に保ち品質を高める。〇丈が長くなり過ぎるのを防ぎ後半に稲が倒れるのを軽減する。〇土壌へ酸素を与え有害ガス等の発生を抑え根が健康に育つ。〇土を固くすることによりその後の収穫機械が支障なく作業できる。このような効果があります。
そして、田んぼに溝を切り人工的に水路を作ることによって必要に応じて排水や入水が迅速に対応できるようになります。
うちは、写真の機械で溝を切ります。(江立て作業とも言います)

某メーカの「のるたん」というネーミングの溝切り機です。エンジン付きで、これにまたがって颯爽と走っていきます‥というほど速くなく歩く速度くらいで両足を土の上に交互にちょこちょこと着きながら進む感じです。農家じゃない人がこの作業を見たら、何をやってるんだろう?と感じることでしょう。
そのうえスムーズな田んぼばかりではなく土の硬軟の状況によってはひどい場合は足を踏ん張って加勢してあげなければ泥に埋まりこんで動けなくなるようなケースもたまにあり、この場合の重労働なこと1時間も続ければ1日分の体力を奪い取られ活動限界に陥りそうになります。どんな状態であれ避けては通れない作業です。
他メーカーでは、そのオートバイ的な風貌から「田面ライダー」などというイカ(れた)したネーミングの機種も存在します。

溝を切った後方を振り向くとこんな感じで水の通り道となり、きれいに仕上がった場合には川を流れるように気持ちよく水が後を追ってきています。お手本では10条(列)おきくらいに溝を立てるようにとのことですが労働負担と時間を考えるとそこまで出来ません。私はですが
この後、入口と奥の横方向にも1本ずつ溝を切りますしさらにクロスしたところは泥が互いに水を遮らないように道具できれいにつなげてあげなければなりません。一連の作業は結構な負担で年間を通じた中でもこの作業の苦労は5本指には入るでしょう。ですが大切な作業です☆
