※電気柵の写真はイメージです
9月上旬 田んぼに直接的にイノシシ被害の打撃を受けたところですが、「出来ることの最善を尽くす」の信条のもと自家用米としてでも可能な限り収穫を試みました。



ところがそんなにことは甘く運びません😅
先日の被害発見からどうしていいか分からず見ないふりをして収穫の先送りをしていた間に‥今度は当初から気になっていた雑草の「ヒエ」が伸び放題ボリュームを増して大事な稲を凌駕していました。
もはや手刈りで対応できる次元を超えたエリアが拡大しています。前回見たときはまだギリギリ鎌で立ち向ける雰囲気はあったのですが、もはや白旗降伏に近い事態です。あとは無視してコンバインで刈り取ってしまうかいっそ収穫を諦めてしまうかといった選択肢です。ただし後者の場合には別途刈り倒さなければいけません。それでなくてもイノシシ被害で刈れないところばかりなのにその上雑草で刈れないとあってはダブルパンチどころではありません。
刈れるところは刈る!という決意のもとヒエが伸びていようがコンバインで前に進めそうなところは刈ってしまいます。それで種が散って来年の雑草の芽になるなどといったことは、今は知ったこっちゃありません。来年の雑草対策はその時になったらまた考えましょう🙆
どうしてこんなことになってしまったのか
心当たりはいくつかあります
- 昨年の渇水からか、地震の影響もあってか、とにかく田植え後からの水田の水漏れがひどかった → 除草剤の散布後一定期間は水張を保ち薬を効かせる必要があるのにできなかった。(水のかけ流し状態)ちなみに中盤でも除草剤散布を追加したにもかかわらず8月後半からヒエが一気に伸びてきた。(農薬選定の相違)
- 畔草、特にイノシシの侵入の多かった部分の草刈りが間に合っていなかったためにイノシシ侵入の好条件となってしまったのではないか。
- 周りの田んぼに比べて終盤まで用水を引き入れ田んぼに水を張っていたため、イノシシの泥浴び場に恰好となったのか。
- イノシシ被害発見後に躊躇してしまいさらにヒエの成長期を迎えてしまった。
- イノシシが侵入しやすくさらに入った田んぼの中も雑草だらけで「最高の遊び場」を提供してしまった。
- 近隣までは電気柵が設置されているのに当該ほ場は対応しておらず無防備だった。
ヒエが伸びていようが、イノシシの被害を間逃れた個所の稲刈りに立ち向かってみたものの、この雑草のボリュームが思いの外スゴイ!!「無理です、無理です、機械が壊れます😢」と心の声が叫びます。いくら米不足とは言え雑草にまみれたコメを救済に向かい高価な農機が壊れてしまっては本末転倒になってしまいます。ちなみにうちのコンバイン(稲刈り機)だって決して特別大きいわけではありませんが、新品価格なら約1000万です。ちょっと修理が発生すれば直ぐに何十万単位、毎年1回の基本整備料だけでも最低50万円です。
結局は最後まで刈ることが出来ず諦めた面積も多く、イノシシ被害と併せたら合計約40a(4反)分の損失でした。
こんなことは今までで初めてです。
農業は本当に自然との闘いです。昨今は異常気象に鳥獣被害にと、それに加えて近年の国際情勢等による資材高騰と‥個人の力ではどうにもならないことと折り合いをつけながら持続可能な経営を行っていくことは本当に精神力が必要です。
起きてしまったことは戻らないので仕方ない。次に向けて考えます

思い当たることはいくつかあった、反省を忘れないうちに来年への心構えに向けていきたいと思います。
- 田んぼの漏水修復~春先の機械による畔塗り、排水カ所の再点検など
- 早め早めの畔除草の徹底および水田除草剤の適期・適正散布
- イノシシ侵入対策の電気柵の共同設置
- 収穫前、水田への水張の早期終了
分かっているはずの事ばかりなのに、実行できないことが重なりR6は悪い結果を残してしまいました。当たり前のことを当たり前に早め早めに行動できるよう精進したいと思いました。
なお、うちの行政区では、被害を受けた農地への電気柵の新設については、国庫事業としてかなりの補助割合で対応してくれるようですので、これから一帯の生産者と共同の設置事業として要望申請していきたいと思います。
来年はさらに生産の質を高めていきたいと思います!